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みなさん、こんにちは。平和歯科クリニック歯科医師の似鳥(にとり)です。
本日のテーマは『禁煙のすすめ』です。
一昔前は、飛行機・バス・電車などの公共交通機関や映画館など、
今では考えられないような場所でも喫煙は当たり前でした。
受動喫煙問題が顕在化するにつれ、喫煙者はどんどん肩身が狭くなっていることでしょう。
そんな世情を背景にして、
「今さら”禁煙のすすめ”なんて、言われなくともやめた方がいいのはわかってるよ!」
とお思いかもしれません。
しかし!
お口の中の健康を語るに当たって、喫煙問題は避けては通れないのです!!
余計なおせっかいかもしれませんが、お付き合いください。
まずは全身への影響から……
少し古いデータを引っ張り出してきていますので、最新の調査とは若干異なるかもしれません。
上図の通り、喫煙と受動喫煙による健康被害は深刻です。
すでに1997年WHOによって、
”先進国の病気と死亡の最大の原因はタバコである”
と報告されています。
各種のがん、心臓疾患、脳血管障害をはじめ、糖尿病、骨粗しょう症、
歯周病、歯の喪失、
低体重児出産など、あらゆる面でタバコを吸わない人の数倍の発症率です。
< 受動喫煙の害 >
喫煙者の周囲の人たちは、タバコから出る副流煙を吸うことになります。
副流煙は、直接タバコを吸っている人が吸う煙より有害物質が多く、
健康への害もより大きくなります。
また、胎児や乳幼児など、無抵抗な子どもへの被害はより大きなものになります。
上図データも、かなり古いもので申し訳ありませんが、
ともかく、近しい人への悪影響は確実に存在するということです。
< 歯周病とタバコの関係 >
お口への影響に関して言えば、
上記にも挙げたように、喫煙は歯周病のリスクを高めることになります。
喫煙者は、口臭やヤニによる着色だけでなく、歯周病にかかりやすく、
また重症化しやすいため、治療しても治りにくいことがわかっています。
ある統計データによると、喫煙者は非喫煙者と比較して、
歯周病にかかる危険は、1日10本以上喫煙すると5.4倍、
10年以上吸っていると4.3倍に上昇するとされています。
タバコを吸っていると、煙に含まれる一酸化炭素が組織への酸素供給を妨げ、
ニコチンが血管を縮ませるので、血流が悪くなります。
その結果、お口の粘膜が酸欠・栄養不足状態になり、
歯周病になった場合でも、歯肉の腫れや出血が見た目上は抑えられてしまいます。
そのため、ご自身では歯周病が進んでいることに気づきにくくなります。
また、ニコチンは免疫機能も狂わせるため、さまざまな病原菌に対する抵抗力が落ちたり、
アレルギーが出やすくなります。
さらに、傷を治そうとする組織の働きまで抑えてしまうので、非常に治りにくくなります。
歯周病が進みやすい上に発見しづらく、さらに治りも悪いので、
治療を始める頃には取り返しのつかないことになっていることも……
喫煙は、まさに「歯医者泣かせ」なわけです。
しかし、禁煙することで確実にこの危険性が下がっていくことも、研究の結果わかっています。
歯周病にかかりやすさは4割低減し、
肺がんにかかる危険は、喫煙者では非喫煙者の4.5倍ですが、
禁煙によって4年で2.0倍、5年で1.6倍、10年で1.4倍と着実に落ち着いてきます。
喫煙による体への悪影響は、様々なところで見聞きする機会も多いと思いますが、
そんな悪影響を重々知りながら、医師・歯科医師でさえも喫煙者は一定数存在します。
嗜好品を断つ、というのはなかなか難しいことかもしれませんが、
いま一度、考えてみていただけるとよいかと思います。