札幌市西区平和にある歯科・歯医者 平和歯科クリニック
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2018.01.28
根面う蝕(しょく)

みなさん、こんにちは。平和歯科クリニック歯科医師の似鳥(にとり)です。

 

本日のテーマは『根面う蝕(しょく)』です。

 

歯の根の面(根面)にできるむし歯(う蝕)ですね。

 

歯の根にできるむし歯は、

歯の頭にできるむし歯とは少し様相が異なってきます。

 

分かりやすい違いのひとつは、

根面う蝕のできる年齢にあります。

 

つまり、根面う蝕は、歯ぐきが下がることによって、

歯の根の面が露出してくる、中高年以降に多い、ということです。

 

一生の間にはむし歯にかかりやすい時期が大きく分けて3度ありますが、

中高年世代もそのひとつです。

 

 

◆ 中高年に根面う蝕が多い理由は・・・

 

 

 

< 象牙質(ぞうげしつ)、セメント質は酸に弱い >

 

加齢による影響や、歯周病の進行によって、

中高年層では歯肉がやせて歯の根が露出する傾向にあります。

 

この歯根部分は歯冠部分のエナメル質より酸に弱く、

それだけむし歯になりやすいのです。

 

・エナメル質は、pH5.5以下で溶け出します。

・象牙質とセメント質はpH6.2程度で溶けだします。

 

※pHは数値が低いほど酸性度が高いため、

象牙質とセメント質はエナメル質より先に溶け始めます。

 

 

< 唾液の分泌量が減少 >

 

唾液には、私たちのお口の中をきれいにし、細菌の繁殖を防ぐなど、

むし歯から歯を守ってくれる働きがあります。

 

ところが、加齢とともに唾液の分泌量は減少し、

お口の環境を良好に守る力が衰えてきます。

 

また、薬を服用されている場合は、

その副作用で唾液の分泌量が減ってしまうことがよくあります。

 

水分の摂取不足でも唾液の分泌量は低下します。

 

水分不足にならないように、

また、唾液の自浄作用を補うためにも、

こまめに水分摂取を行いましょう!

 

< お手入れが不足 >

 

仕事で忙しい中高年世代は、家庭でのホームケアや歯科医院での定期的な

メンテナンスなどが不十分になりがちです。

 

お手入れ不足によってプラークや歯石がたまり、

むし歯になりやすい環境を作ってしまいます。

 

< 不規則な飲食 >

 

これは中高年世代の方々に限ったことではありませんが、

口寂しさからアメや清涼飲料水、ジュース類などを頻繁に口にしている場合、

お口の中の酸性度が元に戻らずに、常に歯が溶けだす状態を維持することになるため、

むし歯になる危険度が非常に高くなります。

 

 

 

歯根が大きく露出すると、清掃する面積も増えますし、

歯と歯の間のすき間も大きくなるので、

歯間ブラシの使用が必要になったりと、清掃が難しくなります。

 

今までむし歯にならなかったから…

と油断せず、定期的なメンテナンスをおすすめします!

 

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