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みなさん、ご無沙汰しております。平和歯科クリニック歯科医師の似鳥(にとり)です。
一昨年より投稿を始めて約1年間、ほぼ毎週欠かさず更新していた当ブログですが、
唐突に半年ほどお休みをいただきました。
トップページにも記載がありますが、
当院は2018年10月1日より移転開業いたしました。
移転前後には、様々な業者さんとの打ち合わせや、
その他諸々移転にかかわる業務を行っておりまして、
忙しさにかまけて当ブログの更新を怠っていた次第であります…
当ブログを日々楽しみにしていらっしゃる方には大変申し訳ないことをいたしました。
…そんな方はおそらくいらっしゃらないことと思いますが、
念のため、謝意を示しておきます。
申し訳ございませんでした!
さて、本日のテーマは、『部分的なかぶせものについて』です。
ちょっと何のことを指しているのかわかりづらいテーマですが、
歯科用語で言うと、「インレー(Inlay)」や「アンレー(Onlay)」といいます。
まるっとかぶせてしまうかぶせもののことを、歯科用語では「クラウン」といいます。
その名の通り、「冠」タイプのかぶせものですね。
それに対して、インレーやアンレーというのは、歯の悪いところだけ削り取って部分的にかぶせる修復方法です。
より最小限の修復方法としては、「かぶせもの」ではなく「つめもの」で修復する、というものもありますが、
今回は割愛します。
部分的にかぶせるインレー、アンレーであれ、
全体をかぶせるクラウンであれ、
かぶせものに使用する材料は多種多様にあります。
各修復形態によって、
長期間安定してご使用いただける材料が異なるのですが、
特に、部分的にかぶせる場合に適した修復材料が、「金(gold)」です。
1)適合が非常によい
「部分的なかぶせものに最も適した材料である」という所以は、まさにここにあります。
あまりイメージがないかもしれませんが、
金は非常に柔らかく伸びがよい金属です。
金を叩いたり、削ったりといった経験のある方はほとんどいらっしゃらないかと思いますが、
実際にかぶせものの調整などで削ってみると、
他の金属と比較してよく伸
び、歯とのなじみが非常によいです。
先の尖った器具でなぞっても、まったく引っ掛かりがないほどツルツルになります。
特に部分的に修復する場合には、この「残った歯の部分との適合」が非常に重要になってきます。
この適合精度によって、再びむし歯になるかどうかが大きく左右されてきます。
2)金は変性しにくく、安定した金属である
アクセサリーなど、他の金属加工品の場合も同様ですが、
金は物性が非常に安定しています。
他の金属、特に卑金属(容易に酸化、変性してしまう金属)と比較すると雲泥の差があります。
口の中は、常に湿潤状態で、様々な化学変化を非常に起こしやすい環境にありますが、
金は非常に安定した金属であるため、
例えば、唾液への金属イオン溶出による金属アレルギーなどを引き起こしにくい傾向にあります。
敏感な方は、不安定な金属を使用した修復後に「食べ物の味が変わってしまった」という方もいらっしゃいます。
大きく分けると、上記二つが金による部分的なかぶせもののメリットになります。
食生活習慣に気をつける、歯磨きを怠らない、というのはもちろんですが、
修復物の適合精度や材質が、そもそものなりやすさ、再発しやすさを左右することになります。
大きく隙間の空いた修復物などが入ってしまっている場合は、
いくら気をつけても再発してきます。
金は保険適用外の材料ですので、
保険適用の、卑金属を含む不安定な金属(金銀パラジウム合金)と比較すると、
高価なものではありますが、
不適合で不安定な修復をしたあと、
数年おきに再発を繰り返して、
最終的には抜歯せざるを得ない状態まで進行してしまえば、
後悔しても元には戻りません。
将来的な手間や、再修復にかかる費用、抜歯のリスクも考えると、
それ自体は高価であっても、十分その価値に見合う対価ではないでしょうか。
もし、部分的なかぶせものによる修復が必要になった際には、ご一考ください。